国とクニ

 世界は広くてたくさんの国が存在します。国連に加盟しているだけでも190以上ありますし、国連に加盟しておらず、国家の要素は満たしているけど承認されていない国家も多々あります。今回はそんな国のお話です。

①マルタ騎士団

 まず、国名ですが『ロドス及びマルタにおけるエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士修道会』といいます。通称はマルタ騎士団。本当です。本当にこの現代に騎士団です。

 といってももう領土はなく、ローマにあるマルタ宮殿に首都を置いています。じゃあ国家じゃねえじゃねえかと言われそうですが、何とびっくり世界90ヵ国以上と国交を持ち、国連総会のオブザーバーとしても参加しています。これは国家ですね、間違いない。

 マルタ騎士団の歴史は古く1113年に聖ヨハネ騎士団としてローマ法王から公認されたことから始まります。そこからなんやかんやあって、マルタ島を得ることになりますが、それもナポレオンが攻め入ったおかげで無くなります。普通の国ならそこで終わりです。ですが、何故か国家として認定されたまま今の今まで生き永らえました。宗教ってすごいわ。

 ちなみに領土はナポレオンに取られて以降一度も帰ってきていません。イギリスがパクったままです。だから、現在もローマの宮殿とオフィスで活動をしています。現在の人口は1万人強です。

 彼らの今の活動は世界的な医療活動だそうです。これは騎士道ですわ。

②台湾

 正式名称は『中華民国』と言います。あれ?どこかで聞いたことがあると思った方は正解です。蒋ちゃんの残党たちです。でも、国際表記だと『チャイニーズタイペイ』となっています。理由は簡単で、中華人民共和国がいるからです。(この辺の話はややこしいのでカット)中国は基本的に『1つ』である、という考え方があります。そのため、中国本土を支配している共産党政府中心の中華人民共和国が一応中心となるため、国連にも加盟していますし、様々世界外交を行っているのです。ちなみに中国は台湾のことを台湾省としています。日本でいう県みたいなものです(全然違うけど)。

 それでも台湾は中国全土を奪還することを諦めていません。独自の政府がありますし、その辺の失敗国家よりもちゃんと国となっています。もしかしたら、生きている間に本土奪還作戦がみられるかもしれませんね。(まあその時は中国の社会主義体制が完全に崩壊しているときだと思いますが)

③ソマリランド

 最後はアフリカが世界に誇る失敗国家の中からです。『ソマリランド共和国』はアフリカの東端にあるソマリアの一部から(勝手に)独立した国家です。国際的な承認は受けていません。

 この国を理解するためには『ソマリア』という史上最悪の独立国家のことを知らなければなりません。ソマリアは1960年にイギリスから独立しました。それから9年後なんやかんやでクーデターが起きて軍部が実験を握り社会主義国家に進化しました。そのお隣にはエチオピアがいたのですが、思想の違いにより戦争が起きます。(オガデン戦争)結果、ソマリアはボロボロになり、それまで抑え込まれていた氏族が反乱を起こしました(ソマリア内戦)。ソマリランドはソマリアの北部地域にあたるのですが、この内戦に乗じて独立します。

 内戦はドンドン泥沼化していき、PKO活動のために国連が介入、物資の供給などを行おうとしたら、ソマリアの一派のアイディード軍が強奪してきました。国連も流石に怒って国連軍を送ったら、アイディードは何を思ったか国連に宣戦布告しました。どういうことなの。

 その結果起きたのが、映画にもなった『ブラックホーク・ダウン』です。これで解決するかと思いきやイスラム原理主義団体が力を伸ばしたり、プントランド共和国が独立したり、エチオピアが攻めて来たり、なんやかんやあって今の『リアル世紀末ソマリア』が誕生しました。

 ソマリランドも一応ソマリアの中にいますが、比較的治安が良い(当社比)ためソマリアに組み込まれることを嫌がってます。一応ソマリアも内戦事態は収束に向かってきていますし、これからどうにかなるでしょう。

 今回はソマリランドを例にとりましたが、アフリカには他にも内戦をしていたり、政府機能が半身不随になっていたりする国家が多数あります。何故こうなったかと言えば、植民地支配の影響もあるのですが、やっぱり第一には部族社会で生きていた人たちが『中世』と『近世』を飛ばして『近代』に向かったからでしょう。彼らの内面性と近代的な国家の特性が全くマッチしていないのです。中東地域もそうなのですが、軍事独裁政権下の方が安定していた国も多々ありました。ヨーロッパ人も完全な民主化には200年ほどの時間を有しました。一人一人がこれまでの既成概念を捨てて、民主思想に啓蒙されれば、いつか実現できると思うので、それを期待しましょう。ぜってー無理だろうけど。

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